e-POWERの仕組みと EV・ハイブリッド車との違い・燃費について

e-POWERとは？

e-POWERとは、日産が製造する次世代パワートレインのことで、ガソリンエンジンとモーターの両方が搭載されています。

ここまで聞くと、トヨタ・プリウスのようなハイブリッドだと思われますが、e-POWERの走行に使用されるのはモーターだけです。

エンジンはモーターの発電にのみ使用します。

モーターのみで走行するため、走行感覚は100%電気自動車（EV）と同じになります。

e-POWERのモーターのトルクは2.0Lガソリンターボ車に匹敵します。

瞬時にフルパワーを得られるモーターの特性により、EV特有の力強い加速とレスポンスが特徴となっています。

発進時から一気に最大トルクを発生するモーター特有の優れた瞬発力により、電気自動車と同様の加速を体感できます。

市街地や高速道路での走行中でも、アクセルの踏み増しにレスポンスよく反応します。

普通のハイブリッドをパラレルハイブリッド、e-POWERのほようなハイブリッドをシリーズハイブリッドと呼びます。

e-POWER車の燃費

e-POWERは、エンジンを発電専用にしています。

燃費に悪影響を与える作動領域を使用しない分、エンジンの作動時間を短縮できます。

ごくわずかな減速でも回生エネルギーを生かすことができます。

そのため、市街地から高速道路まで、あらゆる走りのシーンで優れた燃費性能を発揮します。

ノートは「e-POWERシステム（グレード別設定）」、「アイドリングストップ装置」、「可変バルブタイミング」、「自動無段変速機（CVT）（グレード別設定）」、「電動パワーステアリング」などの採用により燃費を向上させ、e-POWER車（2WD）は「2020年度燃費基準＋50%」、e-POWER車（4WD）は「2020年度燃費基準＋40%」、達成。

ノートのe-POWERの2WD車のJC08モード燃費は、37.2km/Lです。

e-POWER車の静粛性

e-POWER車は、発電用エンジンを休止して、モーターのみで走行するため、静粛性が大変高い車です。

しかも発電用エンジンはロードノイズなどに紛れる車速域で作動するため、ボディの入念な遮音対策と相まって、クラストップの快適性を実現しています。

e-POWER車の走行性能

e-POWERは、さまざまな走行シーンに合わせてシステムを最適に制御しています。

3つの走行モードで、エコから力強くて爽快な走りまで自在に楽しめます。

さらに新しい走行感覚の「e-POWER Drive」が運転の常識を一変させます。

e-POWER車は以下の走行モードがあります。

通常発進・走行時（駆動用バッテリー残量が充分なとき（エンジンOFF））

発電用エンジン停止。バッテリーで走行します。

通常発進・走行時（駆動用バッテリー残量が少ないとき（エンジンON））

発電した電力を充電しながら走行します。

急加速・登坂時（電力フル供給で走行（エンジンON））

発電機とバッテリー両方から電力を供給して走行します。
モーターに大電力を供給して出力を高め、一気に速度アップする力強い走りを実現します。

減速・降坂時（駆動用バッテリー残量が充分なとき（エンジンOFF））

回生発電した電力をバッテリーに充電します。

e-POWER搭載車

ノートe-POWER/ノートe-POWERメダリスト

ノートe-POWERは、e-POWERを搭載したコンパクトカーです。コンパクトカーながら、モーターの出力でスポーツカー並みの強烈な加速をします。

セレナe-POWER

セレナe-POWERは、e-POWERを搭載したミニバンです。高出力モーターにより、大型のミニバンながら低燃費と鋭い加速が魅力です。

ノートe-POWER NISMO/ノートe-POWER NISMO S

ノートe-POWER NISMOは、ノートをチューニングしたモデルです。ノートe-POWER NISMO Sは、136馬力の最高出力の交流モーターにより、スポーツカーを上回る強烈な加速をします。ノートには、ガソリンモデルのNISMO Sも存在しますが、加速性能はe-POWERモデルのほうが断然上です。

e-POWERまとめ

この記事では日産ノート、セレナに搭載されているe-POWERに関して解説しました。e-POWER車は静粛性が高く、走行性能が高いだけでなく、低燃費という特徴があります。現在の車の走行性能や燃費に不満がある方は、乗り換えを検討されたらいかがでしょうか。